2009年03月30日

尾花沢今昔

万年雪をいただく出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)主峰月山(標高1984mm)は山形県のほぼ中央、村山(上山市から尾花沢市まで)最上、庄内、にまたがってゆったりとそびえる。古くから山伏達の修験道の霊場として全国各地から参拝客を集め、5月のゴールデンウイークから7月中旬頃まで夏スキー客らで賑わっている、又蔵王連峰から御所山連峰までの奥羽山脈が連れんとつながっている、その霊峰御所山の麓にある尾花沢に春近い3月26日~28日の間に30cm位の大雪がつもった。春は名のみの感がするこの頃である。
 そんな尾花沢に降った雪は地下に浸透し伏流水となり、やがては農産物を育み、大地を肥沃にして特産品が生まれる土地柄なのである。また雪溶け水は、丹生川から大河最上川へと合流し酒田から日本海へと注ぐのである。 丹生川の近くには朧気川(おぼろがわ)がある。この 川も最上川へと合流するのである、尾花沢の南端にある朧気という集落から東を望むと丹生川をへだてて玉野、宮沢、方面の山峡地帯が一望できる、朧気という地名は昔順徳天皇が佐渡より逃れて、玉野原に行く途中、この地より玉野原の方を眺めると、その日は霧がかかっていて「おぼろ」に見えたのでこの地名になったといわれている。
私の子供の頃にはこの二つの川にはカジカやアユ、ハヤ、といった川魚が多くとれたものだ、男児はヤロコ、女児は へナコ、と、言っており (尾花沢の方言) 男の子供たちをヤロコだ!女の子供たちを へナコだ!と言いながら山や川でよく遊んだことを思い出す。川原にはガラス箱(箱メガネ)と針やすを持って行く、針やすとは箸を削って針を3本糸でくくったものでガラス箱を覗きながら、石の下からカジカが顔を出したところを突いて獲るものであり、日の暮れるまで遊び、腹を空かして家に帰ったものである。 カジカは河川の中流から上流域にかけての玉石の多い所に住み、えさは揺蚊(ユスリカ)ハエ目ユスリ科の昆虫体長5mm位やカワラゲの幼虫。 澄んだ水が流れる山間の渓流や水の汚染されていない所のみ、生息するため「カジカの住む川は水がきれい」言われている 今から50年前くらい前に田植えの季節が来ると丹生川の川を堰き止め、田んぼに水を入れる。 すると川は干上がってしまい、カジカが面白いように簡単に拾うことが毎年出来たものであった。
丹生川の水の入ったお米は本当においしいごはんだった。(今はそれを懐かしむ・・・)



Posted by ぴぴ at 20:18│Comments(0)
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