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Posted by んだ!ブログ運営事務局 at

2009年05月27日

昔の蕎麦屋のおかみさんのはなし

蕎麦屋はおかみさんが持っているようなもので、「蕎麦屋じゃ男の子はいらないョ!亭主が三年うちに帰ってこなくても、店をビクともさせなかった」と言っておったようです。確かに、倅より養子の方が頼りになるんだそうで、倅の言い分は初代はその商売に適性があったから始めたんで、倅には選択権がない、ということだそうで、ひとりでに遊び人なってしまいます。養子は好きでその商売に入っていますから問題が無く昔から「世帯」というのは女が作り、女が出て行くと「世帯くずし」といわれていたそうな。それだけに蕎麦屋のかみさんは男まさりの気の強い、チャキチャキした人が多かったようで苦労人ばっかりでしたから、お愛想も達者で「内づらと外づら」はまるっきり違っていたようで、外はお客様を大切にし内では従業員たちにはあごで使っていたようだ。昭和初期に「八百屋のかみさん、魚屋のかみさん蕎麦屋のかみさんにはなり手がなかったようです」。
おかみさんの一日は、支出は始末を宗とし収入は漏れなく確保し、売上勘定はおかみさんの専管事項で、売上は大きな「銭箱」に入れられます。頑丈な樫の木で作られ、蓋は「お賽銭箱」のように格子が二本並べられ南京錠が掛けられています。もちろん鍵はおかみさんが持っております毎日の売上勘定は一日二回、一回目は昼のたて込み後で出前集金が済んだところで「出前帖」を消す作業後です。「出前帖を消す」というのは出前を記した帳簿から集金済みのものに墨を塗って消すことで、出前持ちたちを集め「どこどこさん」と読み上げると、出前持ち達が「ヘイ」と言って腹掛けからお金をつかみだし勘定して銭箱に入れ、帳面を消します。記帳洩れ、読み落としには十分注意します。時には読み上げたところ「明日だそうです」と出前持ちが言うことがあるのは仕方がありませんそれが本当に明日なのかはわかりません、おかみさんに渡さず自分で使い込んでしまい翌日の集金でごまかすことがあったようです。これを「お先を使う」ということだそうです。ですからおかみさんはスキを見せないようにしていたとのようだったと思われます。  

Posted by ぴぴ at 16:49Comments(0)